Doctor Doctor

Michael Schenker

1974年UFOのアルバム「PHENOMENON」の3曲目に収録されています。マイケルが加入して最初のアルバムです。初めて「Doctor Doctor」を聴いたのがこのアルバム。物悲しいアルペジオで始まる感じが好きです。時代をさかのぼって、まずこのアルバムからと思って当時、レンタルレコード屋さんでレンタルして聴いていました。古さを感じる一方当時10代のマイケルが醸し出したメロディなんだと思うと身体に染みてきますねえ。

1974年のBBC in concertでのDoctor Doctor。「UFO at the BBC ON AIR」のDISC ONEの5曲目に収録されています。ツインリードで演奏されていますが、もう一人はポール・チャップマンです。アルペジオのほうがマイケルです。とてもクリアに収録されていて、アルペジオがとても美しいのになんとなく残念な感じを私は抱きました。アルペジオだけでいいのになあ…みたいな。ツインなので仕方ないですがお互い主張し合っていて…やっぱりダブルチョーキングのほうがカッコいいですね。

1975年のLIVE映像のようです。貴重な映像ですね。メンバーは4人になっています。そして、とてもクリアです。個人的にはこのDoctor Doctor 好きです。歪み具合いやボリューム、雑さ、そしてカメラワークやアングル。昔の撮り方なのか、テレビっぽいというか「引き」や「寄り」の アングルや後ろからの撮影等を曲に合わせていたり、歌の時はフィルをギターを弾けばマイケルをといった具合に安心して聴いて見ることが出来てカッコいいです。LIVE映像って同じ角度だったり「寄りすぎ」が多かったりしますよね。それはそれでマイケルの手元が詳細に見れてうれしかったしますが…

1975年のBBC in concertでのDoctor Doctor。 「UFO at the BBC ON AIR」のDISC TWOの2曲目に収録されています。キーボードにダニー・ペイロネルが加入しています。マイケルのソロ、カッコいいですよ。まだ、「お決まりフレーズ」が出来ていない時期、当時20歳でこのメロディを編み出しているのですからすごいですね。ただバッキングのダニーのキーボードが主張しすぎていて耳障りで、そこが残念です。後にダニーは脱退します。

1979年「STRANGERS IN THE NIGHT(UFOライヴ)」の4曲目に収録されています。1978年にUFOを脱退して直後に出たライヴアルバムです。このアルバムはめっちゃいいです。全曲カッコよく迫力があり選曲も完璧。その中の「Doctor Doctor」。そもそもマイケルが在籍しているUFO時代のライヴ映像や音源が少ないので、ちゃんとレコードで聞いたときは感動しました。この時期にイントロのギターのフレーズが定まり始めたのでしょか?

1981年ドイツのハンブルクで行われたLIVE。UFOを脱退してソロプロジェクトとして1980年に「THE MICHAEL SCHENKER GROUP」をリリースした翌年1月のLIVEです。長い髪を切ってガラッとイメージが変わり個人的にはこの時期のマイケルが好きです。UFOからソロになったとはいえ動きやパフォーマンスはまだ少なく寡黙にギターをPlayしている姿がカッコいいです。てか、めっちゃ男前です!それと着ている革ジャンもカッコいい。後半ピッキングミスして笑みを浮かべますが、それもカッコいい。それとコージーパウエルもちょっとカッコイイです。

1981年8月にマイケルが初来日した時のLIVE。「ONE NIGHT AT BUDOKAN」に収録されているDoctor Doctorです。UFO、スコーピオンズの時も来日する話はあったようですが実現できず、MSGでやっと来てくれた感じなのでしょう。盛り上がってます。最初のソロ、哀愁が漂っていてカッコいいです。そして最後短いですがギターソロが入っています。とにかく盛り上がっています。この時の映像は残っていないのですかねえ。見てみたいです。

1983年ロンドンのハマースミス・オデオンで行われたLIVEです。このLIVEは当時ビデオも出ていて見つけた時(1984年)すぐに購入しました。動いてるマイケルを見たのが初めてだったので、めっちゃ感動したのを覚えています。このDoctor Doctorもカッコいいですねえ。イントロのピアノに合わせてミュートのギターから入りソロに移っっていきます。途中からルドフル・シェンカーとクラウス・マイネが乱入して2コーラス目にはマイネが歌いますがそっちの方が良かったりします。最後のソロもカッコイイです。めちゃ盛り上がって最後マイネとちょけたりしてマイケルも楽しそうです。

1984年 8月11日・12日 SUPER ROCK’84 IN JAPAN 西武球場で行われた日本初のヘヴィメタフェスでのDoctor Doctor。この時のマイケルの状況はMSG解散状態でメンバーを構成するのに最後までボーカリストが決まらなかったなど、いろいろあったそうですが、レイ・ケネディが入って実現しました。レイの衣装が気になって仕方がありませんが彼がいなければ実現できなかったと思うと感謝です。このビデオも買いました。この時のマイケルは風格というか神憑った感があります。またスコーピオンズの乱入もあります。

1988年のLIVE。オーディエンスからの映像のようです。1987年に新しく「Mcauley Schenker Group」として「PERFECT TIMING」をリリースした翌年ですのでジャケットに映っているように、ロングヘアのマイケルがいます。イントロのソロの部分にはマイケルを映していなかったり、手振れなどもありますが比較的サウンドもきれいに撮影されています。この時期のマイケルの映像って少ないですよね。この年に日本公演があって、大阪にも来きましたので私もチケットを取って行きました。確かフェスティバルホールだったと思いますが、「生マイケル」を初めて見て感動しました。でもあまり覚えていないんです。チケットの半券もなくなっていますし、パンフやグッズも買ってなくて…買っておけばよかったです。

1991年12月にリリースした「M.S.G」のプロモーションのため、マイケルはロビン・マッコリ―とスペンサー・サーコムを連れ経って来日し、アコースティックセットによるシークレット・ギグを行いました。その時のDoctor Doctorです。新たな魅力を披露したMSGはこれがきっかけでアメリカでアコースティック・セットによるツアーを始めます。

1992年3月25日カリフォルニアのアナハイム・セレブリティ・シアターのLIVEでのDoctor Doctor。CDリリースされ翌年にはビデオも出ました。UNPLUGGEDということでワクワクしてCDを聴いた覚えがあります。メンバーもロビンとスペンサーの三人で、ギターだけの演奏なので余計なものを省いて純粋にマイケルのギターだけを聴くことが出来ます。やっぱりマイケルのアコースティックギターの音色は味わい深いですね。私は好きです。しかし当時、愛読していた「BURRN!」や「YOUNG GUITAR」ではこの後マネジメントの行き違いなどがあったりして、また不穏な雰囲気を感じながら聴いていた記憶があります。1991年、日本でのシークレット・ギグでアコースティック・セットの新たなMSGを披露して、それがきっかけでアメリカツアーに出ます。その時の模様です。

いろいろ昔買ったビデオやらを家の中を探していたら、ごっそり出てきました。出てくるものですねw。1992年に 「神々の饗宴M.S.Gライヴ‼ UNPULGGED LIVE」の CDがが出て、そのライヴ・ビデオが発表されるという情報を雑誌「RURRN!」で知り、確か発売日に買いに行った記憶があります…当時は今のように簡単に動画を見れない時代だったので、このビデオをなんとか手に入れようと必死だったのでしょうねw。懐かしいです。

1995年UFOにマイケルが戻ってきて、再編成されてリリースした「Walk on Water」の9曲目にリメイクヴァージョンで収録されています。タイトルも「Doctor Doctor’95」。ソロはいつものフレーズはなく一新されていて、これがまたカッコいいです。ライブのプレイと同じようにエンディングもフェイドアウトではなく、いつもの終わり方です。UFOとしてフィルのボーカルでマイケルの「Doctor Doctor」を聞くとやっぱりこれがいいって思います。

1995年8月25日シカゴのLIVEでのDoctor Doctor。これもオーディエンスショットです。比較的安定感のある映像です。撮影者がキーボードのポールのファンなのかイントロのマイケルのソロが始まっても、マイケルにカメラを向けないで、しばらくしてピートに移ります。そしてマイケルにピントを合わせます。なんか少し歯がゆいですが、この1995年のワールドツアーの途中でマイケルが脱退しますので、この時期の映像は貴重ですね。

1997年、東京で行われた「THE MICHAEL SCHENKER  STORY LIVE」のDoctor Doctor。このDoctor Doctorはしっとりしていてソロも聴き入ってしまいます。そして映像的にかなり「引き」からの映像が多いので自分もそのLIVE会場にいるような目線で楽しめます。「引き」の映像があるということは観客のノリも映っているわけで、日本の観客のお行儀良さがでていますね。私もこのライブツアーの大阪公演IMPホール3/17に行きました。「Doctor Doctor」は2曲目でいきなり盛り上がった記憶があります。とにかくこのLIVEは良かったです。ただ、オールスタンディングだったのでフラフラになって帰りました。

2004年3月13日、ポーランドで行われたWORLD WIDE LIVE 2004 のDoctor Doctor。キーボードのエレガントな入り方がいいです。さらにギターがいいです。初めのソロ、ボリュームが抑えられていますがくすぶられる感じがまたいいです。ミスタッチがあったかもしれませんが、カッコいいです。クリスのボーカルもけだるそうでいい味が出ています。しかし会場のスケールが違いますね。

2005年に発表された「Heavy Hitters」の「Doctor Doctor」。ヤードバーズやクリームなどのカバーアルバムの3曲目に何故か「Doctor Doctor」がリメイクして収録されています。これがまたカッコいいです。イントロのピアノが映画音楽のようでマイケルのギターもそれにマッチしていて聴き入ってしまいます。またボーカルのジェフがシャウトしていてジェフ独特の歌いまわしがロックしていてめっちゃカッコいいです。さらになんとエンディングにギターソロが入ります。ギターソロに合わせてジェフがシャウトするところなど鳥肌が立ちます。またフェイドアウトかと思いきやカットアウトで終わります。この 「Doctor Doctor」はカッコいいです。

2006年ドイツでのLIVE映像の「Doctor Doctor」。長らくギブソンのギターを愛用していましたが2004年からDeanと契約してギターが変わっています。またマイケルも50歳をすぎて渋さが出てきてカッコよくなってます。メンバーも一新して、ボーカルのヤリ・ティウラがいい感じです。私は好きです。また全体に勢いがあってノリのある若さあふれる「Doctor Doctor」 です。ロックしてます。個人的にはベースのレヴ・ジョーンズのパフォーマンスも好きです。

2008年エディンバラでのLIVEの「Doctor Doctor」。これもオーディエンスショットです。ヴォーカルはゲイリー。私は1980年代のMSGが好きですのでゲイリーがいるとうれしくなります。歌が下手とか色々言われていますが、MSGのスタートから一番盛り上がっているときに活躍した人なので「Schenker ・Barden」として「In the Midst of Beauty」のアルバムが発表された時はうれしかったです。このLIVEはアンプの前で録音しているせいか、残念なことにゲイリーの歌声を拾えてなくてマイケルのギターしか聴こえてきません。でも、それはそれでマイケルのギターが聴けるのでいいのですが… ベースのクリスのお腹が気になります。

2010年、30th Anniversary Tourの日本公演で中野サンプラザでの「Doctor Doctor」。いつものキーボードからではなく、マイケルのアルペジオから入ります。新鮮というかカッコいいですね。ゲイリーですが1980年代より年をとってカッコよくなっている気がするのですが、私だけでしょうか。この「Doctor Doctor」はラストの曲のようで最後にマイケルがギターを置いて前列のファンにハイタッチしていくのですが表情が柔らかく気分よく終えた感じが伝わりホッとします。この会場では過去に色々ありましたから・・・

2011年イギリスで行われたHigh Voltage festival での「Doctor Doctor」。これはオーディエンスショットです。プロショットの映像もあるのですがこの映像が好きなのであえてこれを選びました。全体が映し出されていてマイケルとお兄さんのルドルフ、ボーカルのドゥギー・ホワイトとジェフ・スコット・ソートの動きがよく分かります。ジェフが周囲に気を使っているのが見て取れます。ドゥギーにヴォーカルを譲ったりしているのを見てマイケルが自分のマイクを使うよう言っている動作や3コーラス目にドゥギーにマイクを渡すなどして控えめに、そして盛り上げているのを見て、「ジェフめっちゃいい人やん」て思いました。そして相変わらずルドルフも弟思いのいいお兄さんで、このステージを見て、またマイケルが好きになりました。

2015年オランダのLIVEでのDoctor Doctor。これもオーディエンスショットです。しかしこの映像は目の前でマイケルが演奏していて自分もその場所にいるかのように感じます。サウンドも良好でマイケルがタッチしてくるのですが臨場感がありすぎて、興奮してしまいます。こんな間近でマイケルのプレイが見れて、触れることが出来て、この撮影者がうらやましい~!

2019年サンフランシスコでのLIVE。オーディエンスショットです。いきなりマイケルのMCから始まります。表情がめっちゃ楽しそうです。こんなマイケルは80年代ではちょっと想像できなかったでしょう。また、「Holiday」から始まります。スコーピオンズの曲でしかもマイケルが歌います。意外です。とっても楽しそう!そのまま「Doctor Doctor」に移るのですが、最初のソロなしで始まります。私にとっては「Doctor Doctor」はあの最初のソロが楽しみであったのですが、それをすっ飛ばしています。しかし、とにかくマイケルが楽しそうなのでこれはこれで好きです。またボーカリストもゲイリー、グラハム・ロビンと豪華に勢ぞろいしています。

Extra edition

私が初めてマイケル・シェンカーの曲を聴いたのは1984年です。友人がカセットテープを持ってきて「ASSAULT ATTACK」をかけた時でした。その友人は間奏のベースラインがカッコ良いから聴いてみろというのですが、とにかくギターのシンプルなメロディーがカッコ良くて聴き入ってしまいました。またその後の低音のハードなリフがドラムとマッチングしていてしびれてしまいました。グラハム・ボネットの超人的な迫力のあるボーカルも印象的で鳥肌が立ちました。その時から遅咲きですがマイケル・シェンカーのファンになりUFO・スコーピオンズにまでさかのぼりレコードを買い始めます。当時(1984年)、大阪梅田のエストに「ワルツ堂」というレコード屋さんがあり、様々なジャンルのレコードが豊富にありました。特に「ジャズ」や「クラシック」のレコードの品揃えが良く、「ハードロック」や「ヘヴィメタル」のレコードやライブビデオも多く置いていました。そこで私は梅田に行くとお金もありませんので「本の立ち読み」みたいに「レコードの立ち見?」をよくしていました。1時間くらいはすぐに経ち時間潰しによく「ワルツ堂」に入っていました。そんな時「マッコリ―・シェンカー・グループ」の「PERFECT TIMING」のアルバム(1987年リリース)を発見した時は震えるくらい感動しました。しばらく新譜が出ていなかったので「やっと出た」といった感じだと思います。ジャケットを見るとマイケルがUFO時代を彷彿とさせるロングヘアでフライングVを持ってこっちを見ている。手前に見たことのない男が立っている。(その時はロビン・マッコリ―を知りません)早く帰って聴きたいとワクワクしたのを覚えています。また、その当時のエストのちょうど中間地点の通りに海賊版のハードロックなどのライブビデオをワゴンに山積みにして安く販売していて、そこでもよくビデオを買いました。今ほど情報が豊富でなっかった当時では外国で行われたオーディエンスショットの映像は貴重だったのです。またその店の店員(兄ちゃん)に入荷情報を教えてもらったりして・・・アナログの良き時代ですね。今ではネットですぐに情報が手に入り、すぐにその映像が見れます。あの海賊版のライブ映像も・・・便利になりました。これもまた私にとっては良い時代です。令和という時代を迎えても未だその当時のレコードを聴いたり、カセットテープをAIWAのウォークマン?(まだちゃんと動くのです)で聴いたりしています。やっぱり70年代、80年代のハーロックが中心です。そして1周、2周、いや何周したか分かりませんが結局マイケル・シェンカーに辿り着くわけです。やっぱり好きだな~と思うわけです。その時々によって聴きたいマイケルのギターのフレーズは変わりますが、とりわけ「Doctor Doctor」だけは変わらず好きなわけです。言ってしまえば「イントロだけ」と思うかもしれませんが、どうしてか色々聴きたくなります。ホントにいい曲ですね。