Rock Bottom

Michael Schenker

1973年ドイツでの「ART Indoor Festival」の映像だそうです。「PHENOMENON」のリリース前のROCK BOTTOM。マイケルがUFOに加入したのが1973年7月でこの映像は9月18日ですので、マイケルがUFOに加入して2ヶ月後の映像になります。歌詞も構成も少し違っていて、まだ未完成の状態で貴重な映像です。音源と映像がズレているのか別の音源を使用しているのかわかりませんが映像と音源が合ってっていません。しかし、この時マイケルは18歳。やっぱりスゴイですね。途中、観客の男性が徐々に服を脱いで床にのたうち回るのが気になって仕方ありません。

1974年にリリースされた「PHENOMENON」の5曲目に収録されています。私はこのStudio Trackのソロが一番好きです。後のライブでのインプロバイズされたソロも聴きごたえがありカッコよく大好きです。でもStudioでのレコーディングになると納得いくまでPlayしていると思いますのでメロディを大切にした構成になっていて、特に22フレットのチョーキング辺りは鳥肌ものです。ホントカッコいいですね。

1974年のBBC Sessionの「ROCK BOTTOM」。ポールチャップマンとのツインギターで収録されています。この後すぐにポールチャップマンはUFOを脱退するのでこの音源も貴重です。ギターソロではマイケルとポールが交互で演奏しています。当然ポールがリードに入るときはマイケルがバッキングに替わるわけですが、それが新鮮というかマイケルのギターの音をついついか追いかけてしまいます。でもそれぞれが同じくらいの主張なので聞きやすくこれはこれでカッコいいです。・・・でも個人的にはギターはマイケルだけがいいです。

1974年のBBC Sessionの音源が「UFO at the BBC ON AIR」のDISC ONEの6曲目に収録されています。ギターはマイケルだけになっています。かなりクリアでStudio Track並みのクオリティでソロも「PHENOMENON」に収録されている「ROCK BOTTOM」のソロの名残りがあって、1音1音のピッキングと指先の動きすら感じ取れるくらい躍動感があります。これはめっちゃいいです。

1975年、「PHENOMENON」リリースされた翌年の「ROCK BOTTOM」のLIVE映像。この時期の「ROCK BOTTOM」の映像も少ないので貴重です。マイケルだけでなくフィル、ピートのパフォーマンスがバンドとして一体化していて、それがマイケルをさらにカッコよくしています。ソロはまだ粗削りですがその雑さがまたカッコいいです。そしてソロが終わったリフのノリに若さがあってめっちゃロックしてます。

1975年 のBBC Sessionの音源が「UFO at the BBC ON AIR」のDISC TWOの6曲目に収録されています。キーボードにダニーが加入 しています。バッキングのダニーのキーボードが主張しすぎてマイケルのギターのリフがほとんど聴こえません。ソロでは後半キーボードがメインのように前に出すぎていて残念な感じです。また3コーラス目がありません。それもまた残念な感じです。ただソロは現在の「ROCK BOTTOM」の構成になりつつあります。

1978年6月28日イギリスのハマースミス・オデオンでのLIVEの「 Rock Bottom」オーディエンスからの録音だと思われます。かなり音は悪いですが、マイケルがUFO在籍の後半のLIVEで、この後にUFOを脱退しますので貴重な音源になります。そして、その当時のLIVE感があり、なんとも言えない臨場感かあります。盛り上がってます。

1978年10月16日オハイオ州でのLIVEの「Rock Bottom」です。この音源は2009年にリリースされた「UFO Official Bootleg Box Set (1975-1982)」のDISC4の13曲目に収録されています。クリアに収録されていて聞きやすいです。ソロでは前半のインプロヴァイスされたフレーズがカッコいいです。そして、なんと後半に向かう、お決まりフレーズを間違ってしまってます。しかし、そんなこともお構いなしで後半のソロは弾きまくりです。

1979年リリースされた 「Strangers in the Night (UFOライブ)」 の13曲目に収録されています。この時はキーボードのダニーはすでに脱退していてギター兼キーボードのポール・レイモンドが 加入しています。キーボードとのアンサンブルもよく聴きやすいです。 この「ROCK BOTTOM」のソロは鳥肌ものです。とにかく 聴き入ってしまいます。しかし、この時はすでにマイケルはUFOを正式に脱退しています。

1980年にソロプロジェクトとしてマイケルシェンカーグループを結成。9/30に行われたイギリスのマンチェスターでのLIVE。 ポール・レイモンド も加入していて、ドラムはコージー・パウエル。ボーカルはゲイリー・バーデンです。ボーカルが変わると曲の雰囲気が変わりますが、この時のゲイリーはまだ調子が良さそうで成り立ってますw。ソロも熱気があり、ポール・レイモンドとの相性が良いのかまとまっています。

1981年ドイツのハンブルクで行われたLIVE。 メンバーは同じです。ソロ、カッコいいです。カメラアングルもマイケルの指先をドアップにしていたりして指の動きがよく見れます。またポール・レイモンドのキーボードもバランスが整っていてまとまっています。またコージー・パウエルのドラムもかっこいいです。3コーラス目にマイケルが観客席に手を挙げるシーンがありますが、男前ですw。

このハンブルグのLIVEビデオ、持っていましたw。タイトルは「Michael Schenker Group LIVE AT ROCKPALAST」ドイツのハンブルグで1981年1月24日に行われたLIVEです。プロショット73分です。MSGのファーストアルバム発表後のドイツのTV番組「ROCKPALAST」で放送されたものです。このビデオのパッケージ(後ろ)には「過去の出回った映像ですが、これは再放送されたもの為、クオリティーアップしています。特に音質は最高といえるでしょう」と書いています。

1988年のトロントでのLIVE。オーディエンスからの映像のようです。1987年に新しく「Mcauley Schenker Group」として「PERFECT TIMING」をリリースした翌年です 。新生ということを意識してかギターソロの長さや目立ち方?に変化が表れています。ロビンとのバランスがあるのでしょうか?ソロが極端に短いです。途中ギターにハプニングがありギターを交換しています。この年の日本公演の大阪会場(フェスティバルホール)に行きました。しばらく沈黙期間後の新生マイケルということで盛り上がっていたのは覚えていますが、私にとってはファンになってから初めてのライヴだったので舞い上がってしまいセットリストすら覚えていません。とにかく生のマイケルを遠くから見た!しか残っていません。今から考えれば何かグッズの1つでも買っておくべきでした。

1995年8月25日シカゴのLIVEでのRock Bottom。これもオーディエンスショットです。 撮影者の癖?なのかアングルが常に少し「上」なのが歯がゆかったりします。ソロは以前のUFO時代の構成に戻っています。やっぱりこうでなくっちゃって感じです。このワールドツアーの途中でマイケルは脱退し、その後「UFO」のバンド名を巡ってゴタゴタが始まります。個人的にはUFOで活動を開始したことをすごく喜んでいたので、すごく残念に思いました。

1997年、東京で行われた「THE MICHAEL SCHENKER STORY LIVE」のRock Bottom。 デヴィッドのボーカルに安定感があって聴きやすいです。個人的には、このRock Bottomは全体的に美しく仕上がっていて、雑さや躍動感があまり感じ取れなくて、物足りなさを感じます。しかしソロは相変わらずカッコいいです。前半のくすぶられる感じが好きです。この年のジャパンツアーの大阪公演に行きましたがマイケルがステージに向かって左にいたのが意外でした。この時の「Story Live」はホント良かったです。聴きたいマイケルのギターをほとんど聴けたのではないでしょうか。

2001年イギリス、キャッスルドニントンでのLIVE映像。元スコーピオンズのウリ・ジョン・ロートのLIVEにマイケル、フィル、ピートがゲスト出演してUFO時代の名曲を共演しています。キーボードがドン・エイリーと豪華メンバーです。これは必見!スカイギターフライングVの共演です。ソロでは二人のかけ合いや間合いがゾクゾクします。マイケルの哀愁とウリの妖艶な音色が重なり合ってかなり官能的です。マイケルの後半のソロもすごいです。てか、マイケルの風貌どうしたんですかね。

2004年3月13日にポーランドで行われたWORLD WIDE LIVEのRock Bottom 。ボーカルはクリス・ローガンです。ハスキーで気怠く歌うところが好きです。またメンバーの若さでパワーアップしたRock Bottomになっています。ソロの後半になるとメンバーも盛り上がって、ベースの レヴ・ジョーンズ は頭をクルクル回し始めます。

2006年ドイツ、フランクフルトでのLIVE映像だと思われます。その時の「Rock Bottom」。ギターがGibsonからDeanに変わっています。またボーカルがヤリ・ティウラに替わっています。歌い方に特徴がありますね。ビジュアルもカッコいいしパワーを感じます。マイケルのソロも際立ってより繊細に感じます。レヴもさらに頭をクルクル回しています。このメンバーはエネルギッシュでいいですね。私は好きです。この後「MSG 25th Anniversary japan tour 2006」の東京公演11/17中野サンプラザで体調不良により3曲くらいで途中降板。何やら「弾けない」という事だったそうです。1998年にも同じことがあってすごく心配しました。

2010年 MSG 30TH ANNIVERSARY LIVE 東京 中野サンプラザでの「Rock Bottom」。メンバーも変わっていてボーカルはゲイリー・バーデンです。年を重ねてゲイリーも渋さが出てきていますねw。私は、マイケルとゲイリーの取り合わせは好きです。2008年に「MSG・Schenker Barden」として「In the Midst of Beauty」をリリースした時は、すごくうれしかったです。2006年途中降板後の2008年のjapan tourの東京公演の中野サンプラザでは無事LIVEを終えて、2010年この映像のギターを披露します。ソロは神懸かっていて物凄いです。これを見てマイケルはフィジカルでPlayしているのではなくスピリチュアル的なplayerなのかなと思ってしまいました。

2012年4月ドイツのアウクスブルクでのLIVE。オーディエンスショットです。ボーカルはドウギー・ホワイトです。この頃になるとマイケルの体形もスマートになり、表情も柔らかくなっているような気がします。このソロもすごいです。純粋にこの撮影者がうらやましいです。こんな目の前で!って感じです。またソロの時のカメラアングルがいいです。エンディングに自撮り?してます。

2015年ドイツのゲルゼンキルヘンで行われた「Rock Hard Festival」の「Rock Bottom」。この時マイケルは60歳。還暦を迎えさらに凄みが増したというか弾きまくっています。またそれがカッコイイ!一時期心が荒んでいるのではないかと色々取りざたされていた頃に比べ楽しんでいるように見えます。このソロもやっぱりスゴイです。てか、またエンディングに自撮り?オーディエンスの撮影?

2017年11月イギリス、マンチェスターでのLIVE。オーディエンスショットです。ボーカルはロビン・マッコリ―、このツアーにはゲイリー・バーデン、グラハムボネットも参加していますが、後半出てきます。マイケルのツアーなのでチケットを買う人もマイケルのギターが聴きたい人ばかりだと思うのですが、それに応えるかのように弾きまくりです。またこの撮影者が上手く撮っています。とにかくマイケルが楽しそうです。またエンディングに記念撮影してます。

Extra edition

マイケルシェンカーがUFOに加入して「PHENOMENON」をリリースしたのが1974年。その頃の私はまだ子供で、「マイケルシェンカー」どころか「ハードロック」にも出会っていませんでした。「8時だヨ!全員集合」を見て志村けんさんのギャグのマネをしたり、音楽と言えばフィンガー5。初めて買ったレコードが「恋のダイヤル6700」で「リンリンリリンリンリンリリリン~♪」これも父親のサングラスをかけてマネをしていた記憶があります。思い出すと恥ずかしいです。その後、UFOは1975年に「FORCE IT1976年に「NO HEAVY PETTING」をリリースしてハードロックシーンで頭角を現すことになるのですが、その頃の私と言えば「ラッセルヨーヨー」にハマっていました。地元に赤いジャケットを着た外国人のヨーヨーのチャンピオンが来てコンテストを開くのです。そこで「犬の散歩」や「ブランコ」などを教えてくれるのです。毎日上手くなろうと必死で練習していました。興味のある音楽と言えば「キャンディーズ」「ピンクレディー」と、まさしくアイドル路線まっしぐらで「ハードロック」からどんどん離れていきます。1978年にマイケルがUFOを正式脱退し、1979年「Strangers in the Night (UFOライブ)」がリリースされた頃に、友人がアコースティックギターを弾いて見せたのをきっかけにギターを手にします。「F」が上手く鳴らない「B」がおさえられない・・・みたいに全然上手くありませんが、楽しかったです。その友人から「ビートルズ」「ローリングストーンズ」などのレコードを借りて洋楽を聞き始めます。しかし、その頃もマイケルシェンカーの存在は知りません。「イーグルス」が流行っていたのもあって何曲かコピーして演奏の楽しさを、その友人に教わります。「ホテルカリフォルニア」のエンディングソロを二人でコピーし弾いていた時は楽しかったのを覚えています。マイケルシェンカーを聴かせてくれたのもその友人なのですが、それからしばらくたった1984年に「ASSAULT ATTACK」を私の部屋にカセットテープを持ってきて東芝のダブルラジカセで流した時でした。「これはすごい」と思い、その後マイケルシェンカーのレコードを買いあさるわけです。当時は今のように情報が豊富ではなかったため、どのレコードから買えば良いのか分かりません。品揃えの良い「ワルツ堂」というレコード屋さんに行って「マイケルシェンカー」のコーナーへ行き、1枚 1枚タイトルや曲名や帯などを読んで「勘」で買うことになります。その「勘」で買ったのが「THE  MICHAEL SCHENKER  GROUP 神~帰ってきたフライング・アロウ」(1980年リリース)です。このサブタイトルの「神」と「帰ってきた~」に魅かれたんだと思います「神!?」神が帰ってきたんだ…これや‼ みたいな感じだと思います。レコードに針を落とす時のワクワク感は今でも覚えています。レコードはいいですね。1曲目から順に聴いていくわけですから映画を見るようにアルバムをストーリーとして聴くことが出来ます。またレコードにはB面というものがあって途中休憩があるわけです。B面の1曲目ってとても重要で「いったいどんな曲だろう」とそそるわけです。それが「Into The Arena」!! 聴いて衝撃でした。そこからハマり始めます。それが1984年。1984年と言えば1987年の「PERFECT TIMING」リリースまで新作の制作やライブ活動もなくマイケルシェンカーが沈黙の期間に入る時です。そんな時、大阪に住んでいる私はバブリーな時代を謳歌していました・・・梅田の東通りの入り口に、当時はよく露店がいくつか出ていたのです。今では想像がつかないかもしれませんが、その露店の中によくワゴンで洋楽のカセットテープ(海賊版)が売られていたのです。ある日そこで「HEARD&HEAVY ROCK」という、いかがわしいタイトルのテープを買いました。それは「Free」「Uriah Heep」「Kiss」「Deep Purple」などの70年代ハードロックを寄せ集めたテープだったのですが、その中に「UFO」の「ROCK BOTTOM」が入っていたのです。当然、聴いて感動してしまいます。こんな風に遅咲きですが1984年にマイケルシェンカーのファンになり過去の約10年分の作品をさかのぼって聴いていくことになります。「ROCK BOTTOM」この曲のギターはホントにカッコいいですね。いきなりのリフがたまりません。またソロになるとドラマティックに展開されて、誰が聴いてもカッコいいと思うのではないでしょうか。マイケルシェンカーを代表する名曲だと思います。