1975年リリースされた「FORCE IT」というアルバムの1曲目に収録されています。マイケルがUFOに加入して2枚目のアルバムです。前作の「PHENOMENON」に比べさらにマイケル色が強くなっておりドライヴ感があり完成度が上がっています。その1曲目ということもあり聴き入ってしまします。シャッフル・ビートとスロー・バラードの2つの構成からなるナンバーで1拍3連のリズムが美しくカッコいいです。
1975年BBC CONCERTの「Let It Roll」。キーボードにダニー・ペイロネルが加入しているようです。フィルのボーカルもシャウトしていてカッコいいです。ギターもインプロバイズではなくほぼ統一されているようで突然のスローな8ビートでのギターソロは情緒的で聞き入ってしまいますね。エンディングのキーボードとユニゾンになっているところなんですが最後マイケルのギターのメロディと合っていないのが気持ち悪いです。
1976年イギリスの RoundhouseでのLIVEの「Let It Roll」。最初のフィードバックからC#のカッティングが疾走感がありマイケル独特の音色でさらに重厚感があります。またギターが前面の出ていてめっちゃかっこいいです。スローバラード調のソロでは5弦の7,5,3フレット辺りのピッキングハーモニクスが鳥肌が立ちます。この音源大好きです。
1977年4月ロンドンでのLIVEの「Let It Roll」。ビデオの「HISTORY OF UFO with MICHAEL SCHENKER」に収録されています。キーボードにポール・レイモンドがいます。UFO時代の映像を初めて見たのはこのビデオでした。中でもこの「Let It Roll」は印象的で音源だけのイメージと違って映像で見聞きするとさらに「闇」を感じました。「静」というべきでしょうかw。これを見るとマイケルは動かなくとも、このように寡黙にギターを弾いているだけでカッコいいですね。さらにオーディエンスがみんなVサインをしているのも驚きました。
1979年にリリースされた「STRANGERS IN THE NIGHT UFOライヴ」の12曲目に収録されています。私が「Let It Roll」を初めて聞いたのはこのアルバムからでした。このアルバムは全米ツアーの模様を収録されているのですが、この時のマイケルはメンバーとの人間関係によるストレスやハードなツアースケージュールでアルコール&ドラッグにより身体的、精神的にボロボロな状態でした。そして、このアルバムがリリースされる前の1978年にUFOを脱退します。しかし、このLIVEの素晴らしい完成度とギターPlayがあまりにも神懸っているなどから、マイケル・シェンカーのギターは追い詰められて醸し出された叫びのように捉えられ、それが当時のファンの間では都市伝説のように広まっていました。
1995年8月25日シカゴのLIVEでの「Let It Roll」。これもオーディエンスショットです。1980年代はマイケルのソロプロジェクトとしてMGSで活動していましたが結局1992年に解散してしまい、この先マイケルはどうするのかと思っていたら、1993年、UFOが再結成します。「奇跡」です。絶対にないと思われていましたが、実現しました。翌年の1994年に日本公演も行っています。1979年のワールドツアー(日本公演も含む)前にマイケルが脱退しているので、マイケル・シェンカーがUFOとして来日するのは1994年が初になります。このLIVEはその後の模様になります。そして、このツアーの途中でマイケルは脱退します。
1997年、東京で行われた「THE MICHAEL SCHENKER STORY LIVE」の「Let IT Roll」 。マイケルシェンカーデビュー25周年のツアーで中野サンプラザのLIVEです。この前年(1996年)MSGとして「WRITTEN IN THE SAND」をリリースしています。この「Let IT Roll」は最初のフィードバックなしでカウントから始まります。ソロはマイケル・シェンカー・トーンが際立っていて聴き惚れます。ただ、カメラワークが…どうしてこんな時にミラーボールを撮るかなって感じです。・・・ちなみに、この翌年1998年には、またUFOを再結成し来日します。その時の大阪公演 4/21 IMPホールにも行きました。1997年の「STORY LIVE」大阪公演もIMPホールだったので分かっていましたが、オールスタンディングでグチャグチャになりながら見る?聴く?とにかく参加したって感じでヘロヘロで帰りました。そして、その1998年のUFOのLIVEは驚いたことがありました。マイケルの髪の毛が「真っ黒」でしかもサングラスをしていたのです。始まった時、どこにマイケルがいるのかわからない状態でフライングVを持っている人がいるので「あれがマイケル?」って感じでLIVEが進んでいきました。メンバー紹介でマイケルと判って安堵しますが、どう見ても「マリックさん」にしか見えなくて・・・気になって曲やギターサウンドが入ってきませんでした。マイケル在籍のUFOのLIVEということで意気込んでいったのですが・・・そして4/22名古屋Diamond Hallを終え4/24東京 中野サンプラザであの事件が起こったのです。
1988年のマッコリ―・シェンカー・グループの大阪公演フェスティバルホールに行ったときにグッズなど何も購入しなかったので、1997年の STORY LIVE、 1998年のUFO LIVEに行ったときに何か買ったかなと思い、家の中をゴソゴソ探していましたら出てきました。こうしてみると、懐かしさがありますね。なぜTシャツを買ったのかは思い出せません・・・多分人がいっぱいで買えるのがTシャツくらいだったのではないかと思います。
2001年イギリス、キャッスルドニントンでのLIVE映像。元スコーピオンズのウリ・ジョン・ロートのLIVEにマイケル、フィル、ピートがゲスト出演してUFO時代の名曲を共演しています。キーボードがドン・エイリーと豪華メンバーです。ウリのスカイギターとマイケルのフライングVが相まみえます。ツインの「Let It Roll」はStudio Track以来聴いたことがないので新鮮です。マイケルのメランコリックな音色にセクシーなウリのギターがはハモります。お互いリスペクトしている感じが伝わります。この映像は貴重です。途中マイケルがピッキングミスしますが気になりません。これは必見です!・・・マイケル、凄いかっこうですね。
2012年、Temple Of Rock: Live In Europe の「Let It Roll」。CD、DVDがリリースされています。アルバムDISC ONEの13曲目に収録されています。2004年から長年愛用していたギブソンのフライングVからDeanに変わっています。ソロ、相変わらずカッコいいです。この年マイケル57歳。Deanに変わったからか年輪かわかりませんがギターの音色に色気を感じます。
Extra edition
スゴイですね。10代からもうすでに光るものを持っていて、その才能が徐々に確立していくのですね。フワ~っと生きてきた私にとっては「才能」というものは縁遠いもので、何が「才能」なのかよく分かりませんがその背景には「努力」や「挫折」など色々あるのでしょうね。そのマイケルもこの後、言葉の障壁、メンバーとの確執などで身体的、精神的に追い込まれ失踪を繰り返し1978年にUFOを脱退します。17歳~23歳を混沌とした時代を送り、皮肉なことに精神的に病んでいる時のマイケルのギターは鬼気迫るものがあり、神憑っているなどと評論されることもありました。この頃の私はまだ子供ですので、このようなことは知りませんでした。それからかなり時間が経って1984年創刊された日本初のヘヴィメタル雑誌「BURRN!」で知りました。当時は情報が今のように豊富ではなく限られていました。私にとっては唯一の情報源でしたので「BURRN!」「Young Guitar」は欠かさず購入していました。今ではネット検索で情報は簡単にリアルタイムで手に入ります。便利になりましたね。でも、当時、昭和では毎月「BURRN!」を本屋さんに買いに行くわけですが、表紙のアーティストでそのテンションも違って、好きなアーティストだったりすると2冊買ったりしました。読む用、保存用ですw。落ち着いて隅から隅まで読むのが月1度の楽しみでした。当時は平和で「文通」というコーナーがあり同じアーティストのファン同士が文通できるように住所と名前が書いてあるのです。私もマイケル・シェンカーのファンの人が掲載していたので何度か手紙のやり取りをしました・・・昭和ですね。てか、今では考えられませんね。携帯電話も個人情報という言葉もなく、それだけふんわりしていたんですね。1975年に「FORCE IT」をリリースしますがこのアルバムを聴くのもかなり後です。このアルバムはとにかくマイケル・シェンカーの世界観が表れていて、とりわけ1曲目の「Let It Roll」はギターのメロディに「哀愁」や「闇」「叫び」のようなものを私は感じて大好きなナンバーです。マイケル本人も気に入っているのかよくライヴでもPlayしています。